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JAL、小型ジェット機の発注を検討
By ROBERT WALL 2014 年 6 月 3 日 16:12 JST
【ドーハ】経営再建計画に取り組んでいる日本航空(JAL)は、新たなリージョナルジェット機(地域間輸送用旅客機)の発注を検討する。
JALの大西賢会長は、短距離路線に使うリージョナルジェット機やターボプロップ機を置き換えたい考えを示し、この問題は「近い将来」に対処すると述べた。
小型ジェット機をめぐる競争は、三菱航空機、ブラジルのエンブラエル、カナダのボンバルディアを巻き込む可能性が高い。一方、ターボプロップ機をめぐっては、ボンバルディアとATRが争う公算が大きい。ATRは欧州航空・防衛大手エアバス・グループとイタリアの航空防衛企業フィンメッカニカの合弁会社。
これまで米ボーイングからの調達が主流だったJALは昨年、エアバスの長距離用「A350」型機の大量注文を行った。契約価値は定価で90億ドル以上とされる。
大西会長は、JALが現在保有するボーイングの単通路型の737型機は状態がよいことを踏まえ、その買い換えを先送りしていると述べた。
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JALがリージョナルジェットとターボプロップの更新を検討しているという記事です。
航空業界の流れである小型化・多頻度運航を実現するためには、戦略的にリージョナルジェットを選択する必要があると思います。
一口にリージョナルジェットと言っても、総搭乗者数、エンジンの種類といった機体固有の条件から、サポート体制など様々な条件があります。
いずれにせよ、ここ数年が、日本のリージョナルジェットの方向性を決める重要な期間になりそうです。
三菱MRJ
三菱重工が開発・製造を行う国産リージョナルジェットです。ANAがローンチ・カスタマーとして導入を決定しています。
しかしながら、開発が遅れており、現在のところ、本年2014年の初飛行、2017年の引渡し開始を計画しています。しかし、この達成についても難しいのではないかと思います。
エンブラエル E170-2/E190-2/E195-2
ブラジルの航空機メーカー、エンブラエル社のリージョナルジェットです。
現在「E2」シリーズの開発を進めており、これは在来型のエンブラエルのエンジンのパワーアップ、燃費の抑制、新型ランディングギアの搭載、構造のアルミ・カーボンファイバー化による軽量化を狙っているようです。2018年以降の出荷を計画しています。
ボンバルディア CSシリーズ
ボンバルディア社はCRJシリーズに続くCSシリーズを販売しています。
ドイツのルフトハンザ航空がローンチ・カスタマーとして2012年に30機を導入しています。
ただし、最小の乗客数でも110席という事を考えると、現在の日本のリージョナルジェットが50席~75席規模であることから、大きすぎると思います。
機体性能、開発の信頼性と機体の規模を考えると、日本のリージョナルジェット市場では、MRJとERJとの一騎打ちとなるイメージがあります。
個人的には、国産ジェットのMRJの開発が、今後、順調に進むことを願っています。