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<北海道新聞9月13日朝刊掲載>
日航、北海道エアシステムを再子会社化 来年度にも 道と調整
日本航空が経営再建中の北海道エアシステム(HAC)を再子会社化する方向で、筆頭株主の道と調整に入ったことが12日、明らかになった。日航は14・5%の出資比率を50%超程度まで増やす方向で検討し、2014年度にも実現する見通し。道の出資比率は36・5%から下がり、HACの経営再建は日航を軸に進むとみられる。
再子会社化の具体的な時期や、HACの債務超過額1億1600万円(13年3月期末)の解消の仕方は、日航が今後、道などと協議する。
再子会社化については、道が8月、HACの抜本的な経営再建に向けて、自民党航空政策特別委員会の国会議員に要請。同党の国会議員や道議から、日航側に「公的支援を受けて日航が再建した以上、地域貢献をすべきだ」との意見が出ていた。
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もうひとつ。
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日本航空、HACを再び子会社化へ <産経BIZ>
日本航空が北海道エアシステム(HAC)への出資比率を51%まで引き上げ、再び子会社化する方向で調整に入ったことが13日分かった。HACの現在の筆頭株主である北海道と協議した上で最終決定する。経営難に伴って日航は、HACへの出資比率を14・5%まで引き下げ、実質的に経営から撤退。日航に代わって北海道など地元の自治体、企業がHACの経営を支えてきた。日航は「北海道と協議している。ただ出資比率を含め、決まったことはない」としている。
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上記の記事から推察できることは。。。
① HACの経営再建は課題が多く、資本元の北海道は困っている。
② 北海道区の議員から働きかけがあり、自民党の一部議員が日本航空グループへの再編入を要請している。
③ 自民党議員らの交渉方針は以下と思われる。
・日本航空がHACの不良債権を買い取る形で、HACの債権を解消
・HACの経営責任を北海道から日本航空に移す。
④ 日本航空は乗り気ではなく、議員からの働きかけを無視できず、交渉のテーブルについている。
⑤ メディアへは北海道と自民党議員側から、情報提供している。
日本航空の経営危機の一つの要因は、国策として不採算路線への就航を義務化されていた、経営権への干渉であると思います。
「国によって再建されたんだから」という議員の言葉は「国によって破綻したんだから」ともいえます。
企業が健全な経営判断により、明確なビジネスモデル実現のために企業買収を行うことには大賛成です。
しかし、外部からの圧力により、経営判断とは違った形での判断を行うことには反対です。